多数決を疑う 社会的選択理論とは何か
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2017/07/09 23:42 確かトランプが当選した時にTLで紹介されていたので読もうと思った本。その後日本でも都民ファーストなど衆愚の極みというべき何かが勢力を広げており、選挙制度の改革は待ったなしという印象。
2017/07/09 23:45
未だルソーの議論は古びていないばかりか(中略)私たちは依然として、ポスト近代を語れるほど近代に達していないのだ
重い。そしてこの言葉を重くしてしまっている者たちを憎む。本来は自明であるべきだ。
2017/07/10 0:03 31コンドルセはフランス革命で死刑になっていた。闇雲な死刑は危険だ。
2017/07/10 0:06 コンドルセのパラドックスを消すためには、最も可能性が低い方法を消すコンドルセの方法を用いれば良い。
2017/07/10 0:13 54コンドルセヤングの最尤法とボルダルールがペア勝者基準とペア敗者基準を同時に満たす。
2017/07/15 16:52 棄権者を防止する観点から棄権で特定の候補者が有利にならないという観点からではボルダルールがベストである。最尤法はわかりやすさの観点からも好ましくない。
2017/07/15 16:53 99人民が代表を選ぶときその性格は自らの利益代表としての代理か、社会の諸問題に対する判断を委ねる信託かどちらかである。ルソーの考えた社会契約の担い手としての代表は後者だ。
アメリカなどでは自らの利益代表としての性格を強く意識して代表が選出されているが、これは州単位で主権があり、一般意思が成り立ち、連邦制を取る国とそうでない国との差である。日本は連邦制ではないのだからその議員は全国民の代表であるべきであり、参議院の地域代表的性格なるものは理論上ありえない。このような主張をする人間は主権者としてふさわしくないう話である。
2017/07/15 17:03 108単峰性が成り立つもとでは、中位ルールが最適。
社会の分断が激しいと使えないという欠点はある。
2017/07/16 16:50 120二項独立性を満たすルールは独裁制のみ。
2017/07/16 18:41 162政策実施の意思決定の方法としてクラークメカニズムというものがある。各人は選択肢に対してプラス、またはマイナスの意見を表明して、選択肢が通過した場合には、それに対して表明した金額を支払うよう求められる。
2017/07/16 18:55 164経済学的に正しい政策、インセンティブの制御に関して、に違和感を持つようなことを社会から排除していかないと、正しい意思が表明されず民主制が破壊される。存在そのものが民主制のプロセスに対する破壊活動のようなものだ。
2017/07/16 18:57 読了。非常に面白い本。